てんちゃんはソプラノ歌手
我が家の愛犬「てん」はソプラノ歌手だ。この辺は農業地域で、一日3回サイレンが鳴って時刻を知らせる。朝7時、昼12時、夕方6時の3回だ。サイレンは出だしは低いうなりのような音から始まり、それが急激に高まっていき、数秒後には最高潮に達して高らかに鳴り渡る。数十秒間鳴り続けると、始まりと逆をたどって徐々に降下して低いうなりになり、ついに絶えてしまう。そのちょうど絶える頃を見計らって、後を継ぐように「てん」は歌い出す。
それが全くほれぼれするような美声なのだ。そこいらの素人声楽家など、シッポを巻いて退散してしまうに違いない。時に何段階もの音程を使い分けたりして、まさに絶唱と言っていいような歌声を披露してくれる。そして〆は「ウーーワウワウワウムチャムチャ」という感じで終わる。この「ワウワウ」というところがサイレンの終わり頃のうなりに似ていて面白いのだ。
終わるとすかさず拍手してやる。そうするとアンコールに応えてくれるのだ。乗っているときには、3回、4回と歌ってくれる。そればかりか、初回の歌を歌い終わると同時に、首を曲げて横目でこちらを窺ったりする。それは「拍手は?」とでも言っているとしか見えない。もちろんこちらは拍手する。そうすると「よしっ!」とばかりに歌い出す。そんなことを数回繰り返す。
遠吠えは犬の習性とはいえ、どう見てもあれは歌っているとしか思えない。皆さんのお宅のワンちゃんはどうですか?もっと面白い歌を歌っていたら教えてください。
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