ヤナーチェク、シンフォニエッタをLPで聴く
1Q84の1と2を手に入れた。同書は発売当初からの異例の売れ行きで話題になったが、その波及効果のように、冒頭部タクシーの中に流れていたとされる、ヤナーチェクのシンフォニエッタまでが売れているという。ヤナーチェクという名前だけは聞いたことがあったが、どんな曲を書いた人なのかまったく知らない。しかしシンフォニエッタという題名に魅力を感じ聴いてみたくなった。
もしかしたら父が持っていたかも知れないと思い、調べてみるとCDはなかったが、LPレコードの中にあった。1977購入のものだった。ズデニエック・コシュラー指揮、チェコフィルハーモニー管弦楽団演奏のシンフォニエッタならびにタラス・ブーリバというアルバムであった。
もう何年もLPレコードからは遠ざかっている。トーレンスのレコードプレーヤーを開けてみると、ターンテーブルの周りの金属面が独特のくすみを帯びていた。時が過ぎるというのはこういうことかと思い、なんとなく恐ろしいような寂しいような気持ちになってしまった。
それよりも作動するのかどうかが問題だった。もし、トーレンスがダメならもう一台を使うつもりでスイッチを入れたところ、そろりそろりと回転を始めた。こんなに遅くていいのかと不安混じりで回転速度を確認していると、少しずつ速度を増し安定状態に達した。
針を落とすとサーという懐かしい摩擦音が聞こえ始め、間もなく耳に届いたのは柔らかい管楽器の音色だった。今まであまり聴いたことのない不思議な旋律だった。音楽的なところはわからないが心持ち不協和なところが心地よい。アルバムの解説文に「遠心的」ということばが用いられていた。ソナタ形式に則っている多くのクラシック音楽が「求心的」であるのと対照的だということらしい。
聴いてみても私には具体的に把握できないが、村上春樹はこの曲によって何を意図しているのだろうか?実はまだ小説を読んでいないので今後の楽しみということになる。
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