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2009年7月

2009年7月22日 (水)

水の中の日食

 本日7月22日は46年ぶりに日本で皆既日食が観られるとずいぶん前から話題になっていた。こちらでは部分日食ということで見られたらいいなぐらいの気持ちでいた。雨上がりの朝を迎え、雲の厚い空にはお日様の影も形も見あたらない。ちょうど家にいられたのにと残念がっていると、11時近くになって雲が切れ始め、肉眼でくっきりと三日月形の太陽の姿をとらえることが出来た。
 ほとんど諦めていたので、思わず心が躍る。欠けた太陽というものがこれほど神秘的だとは想像の外だった。皆既日食の地域ではどれほど感動的だろう。瞬く間に昼から夜へ、夜から昼へと、辺りの光景が移り変わるのだから。
 肉眼で見るというのは雲を通していてもさすがに眩しく、継続して見ていることが出来ない。そのときふと手水鉢に目をやると、雨水に太陽が映っているではないか。それもじかに見るより楽に観ていられる。流れ続ける雲の中で欠けた太陽が風で揺らめく。水の中に宇宙と気象の作り出す不思議な光景が展開されていく。久しぶりで時の経つのを忘れて見入ってしまった。こんな風に日食を楽しむことが出来たことを感謝しないわけにはいかない。Nisshoku_2009

(写真)手水鉢の縁に溜まった水に映る日食

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2009年7月12日 (日)

ヤナーチェク、シンフォニエッタをLPで聴く

 1Q84の1と2を手に入れた。同書は発売当初からの異例の売れ行きで話題になったが、その波及効果のように、冒頭部タクシーの中に流れていたとされる、ヤナーチェクのシンフォニエッタまでが売れているという。ヤナーチェクという名前だけは聞いたことがあったが、どんな曲を書いた人なのかまったく知らない。しかしシンフォニエッタという題名に魅力を感じ聴いてみたくなった。
 もしかしたら父が持っていたかも知れないと思い、調べてみるとCDはなかったが、LPレコードの中にあった。1977購入のものだった。ズデニエック・コシュラー指揮、チェコフィルハーモニー管弦楽団演奏のシンフォニエッタならびにタラス・ブーリバというアルバムであった。
 もう何年もLPレコードからは遠ざかっている。トーレンスのレコードプレーヤーを開けてみると、ターンテーブルの周りの金属面が独特のくすみを帯びていた。時が過ぎるというのはこういうことかと思い、なんとなく恐ろしいような寂しいような気持ちになってしまった。
 それよりも作動するのかどうかが問題だった。もし、トーレンスがダメならもう一台を使うつもりでスイッチを入れたところ、そろりそろりと回転を始めた。こんなに遅くていいのかと不安混じりで回転速度を確認していると、少しずつ速度を増し安定状態に達した。
 針を落とすとサーという懐かしい摩擦音が聞こえ始め、間もなく耳に届いたのは柔らかい管楽器の音色だった。今まであまり聴いたことのない不思議な旋律だった。音楽的なところはわからないが心持ち不協和なところが心地よい。アルバムの解説文に「遠心的」ということばが用いられていた。ソナタ形式に則っている多くのクラシック音楽が「求心的」であるのと対照的だということらしい。
 聴いてみても私には具体的に把握できないが、村上春樹はこの曲によって何を意図しているのだろうか?実はまだ小説を読んでいないので今後の楽しみということになる。

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